囚われのパルマにハマった話

9月中旬、久しぶりに「囚われのパルマ」というワードを目にしました。リリース時にめちゃくちゃ話題になっていたのを覚えています。当時流れてくる情報を流し見した雰囲気だと「美少年を監禁して監視する恋愛ゲーム」という印象を持っており、私には無理だーとスルーしました。私のTLでもそんな意見が多数だった気がします。
久しぶりに流れてきたゲームの情報は、新キャラの追加でした。そもそも今まで2ルートあったことも知らなかった。メインビジュアルの黒髪の子、名前はハルト、ぐらいしか知らなかったです。

2年前とは違ってアイドルマスターsideMにどっぷり浸かった私は「梅原裕一郎内田雄馬?新キャラは石川界人?は?????」とその情報をスルーすることができず、値下げ価格(360円だったストーリーが120円!)に釣られてあっという間にアオイ編(CV内田雄馬)のプロローグ&エピソード1セットを購入したのでした……

 

以下、プロローグ以降の本編ネタバレほぼ無しの感想文です。内容に触れるやつは後々書きます。

 

最初に、私が当初持っていた誤ったイメージ「美少年を監禁して監視する恋愛ゲーム」を訂正しておきます。

×美少年
○美しい成人男性(成人ならセーフと言うわけでは無いが……)

×監禁して
○監禁したのは自分(ヒロイン)ではない。何なら自分(ヒロイン)も監禁されている

○監視はしている。不可抗力だから許されたい

△恋愛ゲーム
○最終的な目標は恋愛かもしれなけど、終盤までほぼサスペンス。制作がカプコンなのもあってか、面会の演出は逆転裁判の留置場のよう

 

アオイ編のざっくりとしたストーリーは、「事故で記憶を失った男性(アオイ)がヤバい事件に関わっているかもしれないから、事故当時に一緒にいた女(彼女)を思い出させてやってくれ。ちなみにお前(ヒロイン)も事件に関わってるかもしれない。無実を証明したければ絶対に彼女のことを思い出させろ」ということで事故現場に居合わせたヒロインが謎の孤島に収容され、島の施設に収監されているアオイとコミュニケーションを取りながら事件の真相に迫っていく……というような感じです。
依頼者の指示により、ヒロインは「アオイの彼女のフリ」をすることになるのですが、いずれバレて面倒なことになるのが分かっている嘘ほどバカバカしいものは無いと思うんですよね。言い出しづらくて面会でものらりくらり躱していたらストーリーが全然進まず、諦めて彼女ですと宣言するとようやくストーリーが進みました。世界線の収束……


ちなみに内田雄馬に釣られて始めましたが、アオイくんはコミュ力高めの陽キャ系男子なので全然桜庭薫じゃないです。割としっかりした成人男性でもあるので新開悠人ともちょっと違う。好きです。

 

基本的なプレイの流れは、「島の中を探検して情報やアイテムを集める」→「集めた情報を元にアオイにメッセージを送りまくる」→「手に入れたアイテムをアオイに送りつける」→「たまに発生する面会イベント」の繰り返しになります。
独房のような部屋に閉じ込められているアオイに反し、ヒロインは島の中を自由に歩けます。島の雑貨屋で買ったりした暇つぶしアイテムを送ったりするとお部屋で遊んでいる姿が見られたりします。(ここで「監視」が役に立つ!)
「この行動をすると話が進むぞ!」というような重要なフラグには分かりやすいマークがつくので、それを回避していけば会話やアイテムの回収も結構楽です。サブクエストを終わらせてからフラグを立てに行く、を繰り返していたらクエストのスチルは一周目で全部揃えられました。

絵がすごい

このゲーム、あまりにも絵がキレイです。メインビジュアルと同じクオリティの絵がぬるぬる動きます。「監視」でアオイの部屋を見ていると、尻ポケットからスマホを取り出して操作(私が送ったメッセージに返信をしている)したり、鏡の前で歯磨きしたり(この鏡に監視カメラが仕込まれているっぽいのでカメラ目線です)、受け取った差し入れをベッドの上で食べたりといちいち動作が多彩で本当にすごい。ただ風呂上がりにパンイチでも尻ポケットからスマホを取り出したりするんですけど、そのスマホはどこから……

ヒロインのキャラメイクがすごい

メッセージのやりとりでヒロインの反応をいくつかの選択肢から選んだりするのですが、どうやらこの反応を回収して「ヒロインのキャラ設定」をしているようです。乙女ゲーってヒロインの性格が合わないと本当にイライラしてしまうんですが、このゲームに関しては完全に「ヒロイン=自分」になっていきます。
この選択肢はヒロインのキャラ設定を深めるためのフラグの役割だと思われるので、基本的に「これを選べば正解」みたいなのは無さそうです。何度かやってみましたが、どれを選んでも割と好意的な返答があったと思うので、自分の回答に近いものを選んでいくのが正解っぽいですね。
ただし、面会での選択肢はエンディングのルートに関わるので注意です。

課金したくなる仕組みがすごい

※以下、金額はすべて1周年後の値下げ価格です。

面会延長

基本的にはストーリー買い切りのゲームなので、EP1=120円、EP2~6セット=480円の合計600円で最後まで読むことができます。
追加要素として、メインストーリーで度々発生する「面会」は、120円払うと延長することができます。まだアオイとそこまで仲良くなってない段階だとそうでもないのですが、終盤になってくると「もうちょっと延ばせないかな」とか向こうから言ってくるのでついお金を払いそうになりますね!面会延長は本編中にスルーしても後からそれだけ購入&閲覧できる仕組みです。親切!

メモリアル&スペシャル面会

サブクエストをクリアすると解禁になるメモリアル面会、季節ネタなど様々な時期に合わせた大量のスペシャル面会が1つ120円~360円で購入できます。クリスマスやハロウィンや……って、何年この島に閉じ込められてるつもりなんでしょうか。突っ込んだら負けです。

夢アプリ

また、本編とはまるで関係のない「夢アプリ」というミニゲームがついています。無防備に寝ているアオイをタップしまくって起こしてあげるゲームなのですが、タップした時の反応などフルボイスなので無駄に豪華です。クリアすると本編で差し入れできるアイテムが雑貨屋に入荷されます。
序盤で夢アプリ用のコスプレアイテム(セットするとキャラまで変わる)が1つ手に入るのですが、そのアイテムは15種類ぐらいある中から好きなものを選んで購入(1つ120円)できるようになっています。これ、日頃ソシャゲやってる感覚からすると好きなものをピンポイントで買えるのはあまりにも親切……フルボイスなのでアイテムが変わるとセリフも変わります。うっかりいくつか買いました。

テレフォンイベント

アオイから電話がかかってくる設定の夢女向け機能。様々なシチュエーションに合わせてめちゃくちゃ種類があります。1つ120円。もう監禁とか何も関係ないですね!私はアオイと付き合ってたんだ……声優目当てで始めてるのでもちろんいくつか買いました。

 

ゲーム性などに突っ込みどころは多々あるゲームですが、ストーリーとグラフィックは本当にしっかり練られていて楽しめます。アオイ編のハラハラポイントはまず「本物の彼女ではないとバレたときにどういう風になるのだろう」です。こちらが彼女のふりをしているので、アオイは記憶が無いなりに彼女に対しての接し方をしてくれます。くだらないメッセージにも好意的に返信をくれます。アオイと仲良くなればなるほど、嘘がバレる時が来るのが怖くなります。
仲良くなるのはアオイだけではありません。濃いキャラの島の住人たちは皆がとても親切で優しく、無実が証明されたら自分は島を去らなければならない。終わるのが寂しくて、面会がラスト2回になったあたりからわざと重要なフラグを回避してだらだらする時間が増えました。全体的にシリアスな展開が続くので、そういうのが好きな方にはハマると思います。

そうやってのんびりやっていた割に、1週間でアオイ編1ルート完走できました。エンディングは3種類あるのでそれを回収したり、まだ見ていない面会を見たり、長く遊ぼうと思えばいくらでも遊べる雰囲気です。アオイ編をもう1周する前にハルト編のプロローグも読んでみようかなあと思っています。